大事だと思うから。

批判は受けそうだけれども私は自分の人生に起こった事として書きたい。
被害の程度を自慢しているのではない。
いまの日本は悪い意味で比較される世の中だから最初に断っておきます。


2011/3/11 (金)
大宮にあるヤングキャリアセンターの帰り、いつもの歩道橋の上で献血募集をしていたので、『ま、時間あるし』と駅構内の献血ルームに。
手続き済ませて待ってると都知事選に石原氏が出るとかなんとかで演説してた。
確かミヤネ屋だったかも。
演説にそうだ！とか合いの手入れてる議員にアホらしいなぁと思いつつ呼び出し音が鳴ったので、採血室へ。

基準値もOK問診もOKでいざ椅子に座って(何故かテレビ付き)
採血始まってそのまま韓国ドラマを見る。


午後2時47分


最初は機械の揺れかと思った(血の偏りがないよう常に回転してるんだよね、あれ)
でも揺れが大きくなってああ地震かと思った。
でも収まらなかった。
揺れはどんどん酷くなって他のお客さんが悲鳴をあげた。
運悪くも献血中だったために身動きとれなかったよね(笑)
看護師さんが２、３人すっ飛んできて押さえられて針引っこ抜かれた。
ちょっぴり痛かったが……まぁ仕方ない。
ガーゼで押さえながら椅子の下入ったものの、まるで椅子に振り回されている感じだ。
端にいた高校生二人組はもうわんわん泣きわめいている。あれが自然な感情なんだろうか。
揺れはさらに激しくなってスプリンクラーから水が漏れ出した。次第に電灯からも漏れだし下の精密機械にかかる。
感電しかねないから逃げ出したいけど揺れが強すぎて立ち上がれないこのもどかしさ。
ようやく控え室まで出たものの、天井からの水は止まらない。
看護師さん達が必死で機械を外に出すのを見ながらNHKが壁にかけられたTVに写った。
前に地震があったから嫌な予感してたけど…宮城に震度７
でもその映像も直ぐに落ちた。施設管理者がブレーカーを落としたらしい。
水は止まらないので外にてさらに一時待機。
数分後両腕にバンドしたまま駅構内に入る。
沢山の人が立ち尽くしていた。見たこともないような人数だ。とにかく落ち着く場所をと探したがどの店も客を出してドアを閉めている。仕方なくそごうへ向かおうとした直後、再び地震。
あの瞬間が一番恐ろしかったと感じる。大勢の人が悲鳴をあげて我先にと外へ出ようとする。『お・か・し』を守る人なんかだれもいなかったよ(笑)
半ば転がり出るようにして歩道橋に出て手摺につかまる。となりにいた若いお母さんが細い腕で赤ちゃん抱きながらベビーカーを押さえているので一言いって手伝ったら嫌な顔をされたのは良い思い出(笑)
そのあと何も言われることなく人ごみの中消えていった。何だか虚しいなぁ。

その後も揺れが続くため、今後のことを考え近くのNEWDAYSに駆け込む。並ぶ並ぶ。
何とかおにぎり二個とジャガビー購入。あ、ウーロン茶も。
壁に寄りかかりながらジャガビー食すも疲れてきたので床にフリーペーパーを引いて座り込む。
めちゃくちゃ寒い。ウォークマンのラジオでNHKを聞くが、事態が全くつかめない。よくわからない。
そのまま30分ほど寝込む。
起きたら体が冷たくて危なかった。そしてアナウンス。本日中の運行がない。
無理だったら駅で一晩過ごそうなんて安易な考え方してたけど、正直ヤバイ。
たった30分であんなに体温奪われたらどうなるかわかんない。
必死に情報収集してたらなんと北浦和行のバスがあるとか！
北浦和まで出られればとりあえず何とかなるのでは、と考えバス停に向かう。
バス停の人だかりも半端ない。とにかく並んでみても中々皆来るバスに乗ってくれない。
聞けば行きたい方向が違うらしい。そんなこんなで16時から約2時間待ちで北浦和行のバスが到着。
ぎゅうぎゅうになりながら、バスに乗り込むと女性の運転手さんが無線機に怒鳴り散らしていた。
別の停留所でこの騒ぎに紛れて何人か無賃乗車したらしい。そういう知恵だけは働くんだな。
1時間半近く揺られて北浦和に着き、親へ電話。全員無事にいるらしい。
そして近くにあったスタバに転がり込むも「閉店8時なんですけど…」
そんな殺生な。でも店員さんも今日は帰れないだろうしなぁとﾓｿﾓｿ考えながら仕方なく店内でちんまりする。
ケータイの電池が切れそうだ。電源のオンオフが激しい。
運よく友人の一人からメールが来る！ありがたや！ありがたや！
電池がご臨終になりそうなので友人がくるまでにコンビニに駆け込み残り一個しかなかった充電器を衝動買い。
あとから来た会社員さん、すんまへん。。。（世の中早いもん勝ちでっせいえ違います）
充電しつつﾌﾞﾙﾌﾞﾙ震えてたらメシア登場。その日は一日止めて頂きました。


大宮駅校内15：13ごろ。